幅広いアプリケーションに対応
複雑なケーブルネットワークを取り扱える3D/MTL (Multiconductor Transmission Lines)カップリング手法が可能なため、広範なアプリケーションに適用可能です。
- 外部から内部システムへのElectromagnetic Susceptibility (EMS)
- 内部電子機器やワイヤ近傍で発生する自家中毒や電磁干渉(EMI)
- 自動車や鉄道に搭載された内部配線から受信デバイスへ伝達される伝導エミッション
- 大規模なハーネスネットワークから外部環境へのElectromagnetic Radiation (EMR)
(電磁汚染) - 航空や防衛関連アプリケーションにおける落雷やRCS、シールドの強化
キーレスエントリー 0.4GHz
自動車のキーレスエントリーシステムはどの方向から操作しても確実に反応する性能が求められます。
このため、受信アンテナは車内で周りの構造物の影響が最も少ない場所に配置する事が理想ですが、設計上の制約もあり簡単ではありません。
PAM-CEMのFDTDモジュールまたはMoMモジュールを用いて解析おこなうことで、設計段階で最適な場所を導き出します。
Courtesy:マツダ株式会社
BlueToothアンテナ 1.2GHz
自動車の室内に持ち込まれる電子機器との通信を目的としてBluethoothアンテナが装備されています。
利便性から、インパネ近傍にアンテナを配する必要がありますが、 電波の障害となる金属部品が多く、設計は困難を伴います。
アンテナをモーメント法、その結果を車両全体をモデル化したFDTDモデルに持ち込み計算することで、計算時間を削減しつつ車内電波のふるまいを正確に予測することが可能です。
Courtesy:マツダ株式会社
リアレーダー 24GHz
後方から接近する車を捕捉し、危険な車線変更を警告するものです。
レーダー自体は樹脂バンパーカバーの後ろに取り付けられることが多くバンパーカバーを透過したレーダー波の把握が必要です。 それらは、車種によって形状が異なり、樹脂材料や塗装材料の違いもあるため、多くの実験を必要とします。 PAM-CEMのカップリング機能を用いることで、バンパーカバーの形状や仕様の変更に対応でき、設計の効率化が図れます。
Courtesy:マツダ株式会社
eCallアンテナ 2.4GHz
eCallは2015年10月から欧州で義務づけられる自動車の車両緊急通報システムです。
事故を起こした際、運転者の意識が無い状態でも自動的に緊急通報センターに通報され位置情報を発信し、救急隊が駆けつけるというものです。
この目的から、衝突による大きな変形や車両が横転した場合でも、作動することが保証されなければなりません。アンテナのレイアウト設計には、PAM-CEMでの事前予測が欠かせません。
Courtesy:マツダ株式会社
フロントレーダー(ADAS) 77GHz
衝突防止用としてフロントに設置されるレーダーは77GHzと高い周波数が使用されます。一般に高い周波数帯への解析の適用は困難とされてきました。
ESIでは新たに開発されたPTDソルバーがそれを実現します。レーダー単体の性能はMoMで求め、その結果をPTDモデルのエンブレムやグリルの後ろに配置し、指向性を求めます。このようなESIのカップリング技術は解析の適用範囲を広めていきます。
ITS 720MHz(大規模)
見通しの悪い街区における自動車同士の衝突防止や道路交通の円滑化を目的として、車車間通信や路車間通信(ITS)の採用が検討されています。
このシステムの開発においては、どのような道路構造、建物であっても自動車同士や自動車と道路上にある端末装置間の通信を確保する事が鍵となり、その確認のための実証実験には、実際の道路や広い実験場が必要となります。
PAM-CEMのPTDを用いて街区全体をモデル化し、その中で電波伝搬解析を行うことで様々な街区での検証が可能です。
このような大規模モデルであっても、PTDを用いることで計算を可能とします。
Electromagnetics Applications
- Aeronautics & Defense
- Telecommunications, Electronics
- Automotive Applications, Railways, Ground Transportation